今日は木造住宅の耐震補強設計について語ろうかなとおもいます。
この前の記事で 耐震診断のことをお話しましたが、依頼者の方にとって 診断を行ったあとが悩むとこですよね。
『評点では倒壊する可能性が高い!!』と出たものの、このままで良いのか それとも補強を行うべきか、この際建替えをするのか。
無料診断を受けておけば、補強や建替えの除却には補助金が付くので どうするか悩んでいる方の後押しになりますよね。(最近ではリフォームにも補助金が付くようになりました)
補強をすることになったら またまた我らの出番で、まず 診断した時のデータをもとになるべくコストが掛からないように補強する壁を検討します。それが出来たら 次は再調査を行い補強する壁の基礎や梁の有無、その部屋の仕上やコンセント・スイッチやエアコンの位置の確認とかを行います。
基礎は 床下を覗いて基礎の確認ができたらいいんですが、見えないときは床下を潜って確認します。
梁は天井裏に上って梁の確認を行います。
梁の上を歩いて行くのだけなのですが、いろいろな角材達が行く手を阻み アクロバッットな体制になりつつどうにか奥まで確認しに行きます。ずれ落ちれば天井を貫いてしまうという緊張感と梁の掛け方を学びつつ暗い小屋裏で一人もくもくと梁伏図を作成します。
調査で補強できるところが変わることもあるのでかなり入念に調査を行います。
その後は、構造計算を行い金物のチェックや壁の仕様を決め 補強図面を作成していきます。
図面が出来たら概算の見積を作成し、お客様と打合せを行います。
ここまでが補強設計です。
いろいろ話しましたが、住まわれてる方のお宅を見せてもらうのはかなり勉強になりますね~!
さっ がんばって補強設計するぞ!

床下を見るため 慣れない手つきで釘を引き抜いてます。

蟻道発見!!

蟻害を受けた床束・・・この部屋の床下は精密調査を行い損傷した材は全て交換します。

蟻害を受けた大引き・・・同じく取替を行います。
!!

(上の写真で)みごとな格好をして いざ小屋裏へ! 補強する壁の上に梁があるか確認中

火打ち梁です。横揺れに対して有効な材です。

小屋裏の全景。 写真で撮ると解るのですがかなりの埃です・・・

補強計画をして図面化したものです。
耐震補強について
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(株)宮崎建築事務所 ZEKO